shirayurigakuen_2017
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 学校法人白百合学園の設立母体であるシャルトル聖パウロ修道女会が誕生した17世紀末のフランスと、手のひらに世界が収まってしまうとも言えるようなAI時代の社会情勢とは全く違うと言わざるを得ません。指一本で、情報交換が行われるばかりでなく、人手を借りずに、人間よりも、正確・敏速に作業を行うロボットが次から次へと登場いたします。けれども、このような便利さが、すべての人にとって、より豊かで幸せな生活、つまり、創造主が「すべてはよかった」と満足された楽園での人間本来の幸せを保証するとは言えないように思います。子供の貧困問題、人間関係をゆがめるハラスメントを始め、様ざまな問題が、個人的にも社会的にも不安・混乱な状況を産み出しております。IT化についていけない人びと、取り残されている場所に気づかない人が増えているのではないでしょうか。フランスの華やかな宮廷文化とは程遠い、地方の小さな村ルヴェヴィルで、教育の機会に恵まれなかった子供たちのために修道院の地下室で開いた小さな教室は、現代の日本でも必要とされていると存じます。また、孤独な方を訪ねて話し相手になり、病院に行けない人々のもとに足を運んでお世話をしたりしていた当初と変わらない、むしろ、人と人の触れ合いなど、それ以上必要・不可欠な大切なことが求められているのではないでしょうか。Shirayuri Gakuen 2

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