法人概要

理事長挨拶

理事長

 シャルトル聖パウロ修道女会は、本年来日140周年を迎えました。17世紀末、フランスの小さな村ルヴェヴィルで、教育の機会に恵まれない子供たちのために修道院の地下室で開いた小さな教室と、最新式機器・設備の整った教室で、教科書や鉛筆とノートではなく、タブレットを使って授業を受けるような現在とは、まったく違う環境と申せます。日常生活においても、AI(人口頭脳)の普及により、「ことば」で説明することも、足を運ぶ必要もなく連絡や指示ができ、時として考えることすらなく回答が得られ、スマホひとつで用が足りるケースも増えて参りました。その結果、むずかしい人間関係の悩みが避けられ、情報の伝達が、より広範囲に、かつ敏速に行われるようにもなりました。その反面、他者には無関心、自己中心的な傾向が目立つようになったように感じる昨今、声を出せない弱い立場の人々の存在への気づき、配慮の不足から、孤独な高齢者、個食の子供たちの増加といったわびしい状況が普遍化して来ているように思います。このアンバランスの改善には、高額の資金がかかる前者に「反比例」する、無料の、しかも誰にでも可能な対策があると存じます。たとえば、優しい眼差しや笑顔、共感を示す表情、思いやりある言動や仕草などが挙げられます。便利な生活から生まれた時間や場所のゆとりを、「心のゆとり」に転じて、すべての人が幸せである社会の実現のために、人間ならではの生き方を求め、心して過ごして参りましょう。

理事長 式井 久美子

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